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05-03-06 to 08/05/27 Last up date 2018年6月13日

アダプターミランダには自社製品「ミラックス(ライカ用レフボックス)」の独自マウントがあり、ミランダにもこれが採用された。

このマウントは当時流通しているほとんどのメーカーのレンズを利用できるよう綿密に計画されたものであった。

ミランダカメラのメカニカルバック(マウント面からフィルム面までの距離=フランジバック)は41.5mmで、エキサクタマウントより3.2mm、プラクチカマウントより約2.4mm短い、マウント内径はエキサクタより5.8mm、プラクチカより2mm大きい。
現代のミラーレスカメラがそうであるように、ミランダよりも長いメカニカルバックを持つカメラのレンズはミランダに利用できるレンズアダプターを作る事が出来たのである。

1960年代後半頃まで、カメラマニアや産業界の一部などでは「レンズマウントが不統一なのはイカンのじゃ無いか?」という今では信じられないような論争があったようで(カメラ毎日臨時増刊68レンズ白書)。adapter
これについてミランダカメラのコメントはこのようなものだった。
「1955年に我が国最初の35mmペンタレフを発売した当時ミランダ、エキザクタ、プラクチカしかなかったはずであり...各社それぞれ異なったマウントを使用している現状は歴史的経緯もあり、にわかに統一を計る事はほとんど不可能に近いと思われるが、これも各メーカーの小児的視野の狭さに起因するものではなかろうか。(カメラ毎日臨時増刊68レンズ白書)」一眼レフのパイオニア、ミランダにかかると各メーカーは子供扱いであった。

名の知られているレンズだけでも約600種類使用出来る!とキャッチコピーがつけられていた。

各社のメカニカルバック(またはフィルム・ディスタンス)(またはフランジバック)

47.00mm-Leica R(SLR)

46.50mm-Nikon F (to Miranda)

46.00mm-Olympus OM

45.46mm-Pentax and Praktica
(to Miranda)
44.70mm-Exakta (to Miranda)

44.00mm-Canon eos

43.70mm-Minolta SR,MD

43.00mm-Yashica pentamatic

42.14mm-Canon FL,FD

41.46(5)mm-Miranda

40.50mm-Konica

37.80mm-Alpa

31.95mm-Nikon S (to Miranda)

31.76mm-Contax I (to Miranda)

28.80mm-Leica SM(27.80mm)

22.95mm-Leica BM

*カメラマウントの規格は社外秘になっており正確な数字は公表しないのが通例だそうです。また、カメラマウントにはそもそも特許が無い、という話もありましたが事実かどうかわかりません。
コシナのフォクトレンダーシリーズは当初L39 ライカスクリューマウントでしたが、本当はMマウントで出したかったが特許に効力があると思い込みLマウントとした。ところが、コニカがヘキサーでMマウントを採用したので「Mマウントも特許フリーだった」事に気がついた。
という話を読んだか聞いたかした覚えがあります。

オリオン精機の最初の製品がそもそもマウントカプラー(アダプター)だった

オリオンのカプラーはライカL39マウントにコンタックスのレンズを距離計連動させる画期的な製品だった。
外周のバヨネットも備わっており、ほとんどのコンタックスマウント・レンズを安全に装着し、ライカの距離計に無限遠から完全連動する。
海外に似た製品(またはコピー製品)があるので、オリオンのカプラーはそのコピーだと思っている人もいるようだが、それは間違いである。オリオン精機のオリジナル製品、萩原、大塚の作り出したものである。

このカプラーは数十年ぶりにそっくりそのままの姿で販売された。当初、近代から販売されていたが一時製造を中断していたのだが最近また製造販売されているようだ。
永らく幻とされてきた製品だけに復活は喜ばしい事で、レプリカにしても実際に距離計連動で作動するのを見て感激した。
オリオン精機を率いてフェニックスを設計した荻原、ミランダの設計をした大塚は本来は航空機工学の第一人者であり、先端技術を扱う科学者にはにとっては、このくらいのカプラーの設計など手慰み程度なのかもしれないが、使えば使うほどにすばらしい製品であると実感する。
このカプラーは不当に低く評価する人もいるが、使った事の無い人じゃないかな、と思います。

 

ミランダの一大特徴がこの多彩なマウント・アダプター群である
最も充実していた1965年頃のカタログラインナップ(*1976年ミランダ終焉の年にはPM,NM,XMの3種類だけであった)

品名 *生産時期によってデザインが変わっているものなど仕様にバリエーションあり

使用できるレンズ
使用ボディー

AM(asahiflex)

アサヒフレックスマウント自体が短命だったのであまりなじみの無いマウントアダプターだが、一度だけ見た事がある。

ASAHI ASAHIFLEX Miranda camera

PM

いくつかバリエーションを認めたが、機能も用途も同じ。
初期型はクロームでミランダバヨネットからのリリース・ラッチがPAD サイドアームレンズと同じものや、AMXの初期型と同じような外観のタイプもあった。

PRAKTICA, PENTAX S
Miranda camera

AXM(KINE EXAKTA)

バヨネット側にマウントされるエキサクタアダプター。
エキサクタの内爪バヨネットマウントアダプターと外爪タイプも装着できる。チェーンのあるほうは初期型である。チェーの先についているのはシャッターボタンのゲタで、シャッターボタン・アーム付きセミ自動絞りに連動させるアダプターの役割である。
後期型はシャッター連動ボタンを持ちセミ自動絞りに連動させる。なお、REトプコールはどちらもレンズ側のピンが干渉するので使用できない。

EXAKTA AUTO Miranda camera

XM

エキサクタの内爪マウント用アダプターで、44mmネジマウント側にマウントされる。
エキサクタの中間チューブと、厚み以外まったく同じ構造で互換性もある。おそらく元はエキサクタのアクセサリーのコピーのようなものだったのでは無いだろうか?

REトプコールにも使用できる。

 

EXAKTA
Miranda camera

NM

通常品はコバが大きく張り出してdx-3に付かない。膨らみのない円形のタイプがあり、それはdx-3用である。

NIKON F
Miranda camera

CSF

コンタックス、ニコンのリジットマウントレンズ、ゾナーなどの標準レンズをミランダに使うアダプター。近接専用となる。

CONTAX、NIKON S Miranda camera for close up

CTF

コンタックス、ニコンの望遠、広角レンズ用、外ヅメバヨネットレンズがミランダに使用できる。
近接専用となる。

CONTAX II&II a ,NIKON S WIDE-TELEPHOTO BAYONET Miranda camera for close up

LF

ライカマウントレンズをミランダに使える。近接専用となる。
スクリュー39mm to スクリュー44mmもある。

Miranda Miranda camera for close up

ML

ミランダレンズをライカマウント(引き伸ばし機)に使用できる。
ライカに使用するとミランダレンズは無限遠から使用できる。

M39 Leica,Zenith Leica screw & Enrager

KL

キルフィットマウントがあるのは知らなかった。through entire focusing range.だそう。
60年頃の取り説にあるが未確認。

Kilfit
Miranda camera

AU(Extention Adapter)

中間リングである。ボディ側44mm、レンズ側はバヨネットとネジマウント。通常接写チューブとセットになっているが、単体で販売もされていた。
このリング使用で標準レンズで「たばこ」の箱が画面いっぱいにまで接写できる。

Closeup RING Miranda camera for close up

*ボディー、アダプターとレンズ取り付けは十分に慎重に。無理は禁物ですぞ!

ヘリカルリングはオリオン初期の古くからあったヘリコイド付きの中間リングである
ヘリコイドを持たないレンズを使用するときだけでなく、接写時のピント微調整に重宝する。

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