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Telephoto lens 06/09/12 Last up date 08/05/23

SUPREAME - D Telephoto Lens 105mm f2.8
4 group-4 elements : focus from - m to infinity \- 製造メーカー:不明
44mm mount.

supreamSUPREAMは、スープリームという発音が正式である。最初期のミランダ交換レンズのひとつで本来は高解像度の接写用レンズだった。バレルレンズのスープリームにフォーカシングユニット(ヘリコイド)を組み合わせて販売されたのが本製品で、クロームで磨き上げられた美しいデザインのレンズだった。
新品状態でストックしているコレクターは多いと思う、過去、何度かデッドストックが放出されていたのである。
「クラシックカメラ専科 No.64 」“ミランダの系譜”で設計者の名前が明らかになった、だが経歴など詳しいことは判っていないままである。公職追放などで野に下った軍関係のエンジニアだったのだろうか?接写用に販売されたと思われるものは、フォーカスリングにローレットが細かく刻んであり、中望遠用のスープリームとはデザインが異なる。

オリオン精機のパンフレットには「解放時でも*中央解像力120本を数える」とあり、このレンズの高い画質をアピールしている。
**-1 アサカメの診断室では、ミノックスBが 史上最高とされる中央解像力325本(ミリあたり)であった。ソ連に飛んだブラックバードの航空スパイカメラは60本であったという。

あるMiranda T のカタログには、「頭部をはずしてこのレンズをFOCABELLの用途にSupream - Hレンズに変えてクローズアップから無限に使える。」とあるのだが、supream - Hレンズというのは不明だ。カタログの誤植かもしれない。
スープリームはオリオン精機時代に発売されたミラックス(レフボックス)、フォカベル(べローズ)用のレンズだが、ミランダになってから再発売された短鏡筒のフォカベル用スープリームは、テレフォトレンズの少し後に発売され、エキザクタバヨネットリングが用意されていた(らしい)。
ミランダBのカタログにはもう、f3.5/135mm(4-4)短鏡筒レンズが掲載されているので、この頃このスープリームはカタログ落ちしたと見ていいだろう。
Illustration courtesy of Miranda volunteer Lux san.
supreamスープリームA型 ミラックス(ミラーボックス)A型用。 定価25、000円 スープリームB型 ミラックス(ミラーボックス)B型用。 定価25、000円 スープリームC型 フォーかベル(ベローズ)用。 定価18、800円 スープリームD型。 定価28、000円(ケース付き)
レンズ構成 4群4枚 最小絞り F22 ハードコーティング(マゼンタ)
最短撮影距離 3.5フィート(Dタイプ) 重量 450g (Dタイプ)
A、Bタイプは、マウントリングを取り外すとCタイプとして使用可能。 D型も同様だったと思います。
ミラックスA型 ライカ、ニッカ、レオタックス用 ミラックスB型 コンタックス、ニコン用
他に8mm用 2inc f3.5、16mm用 3inc f2.8、2inc f3.5があったようだ。
courtesy of Miranda volunteer ONO san.
*2 ミラックスにはA(ライカ用)、B(コンタックス・テリート用)、フォカベルにはさらにC(エキザクタ用)、D(プラクチカ用)、E(レフコレレ用)F(マイスターコレレ用)、G(プリマフレックス用)、H(アサヒフレックス用)、I(レクタフレックス用)、F-II(マイスターコレレ用)、J、(ハッセルブラッド用)などがあったので、例によってこの「D」はA,B,C順なのであった。(フォカベルのAはミラックス用)

2/02/28

1960?-SOLIGOR MIRANDA - 250mm f4.5
Telephoto lens
- 3group 4 elements : focus from 12-ft to infinity

fig-1

250mm.jpgこのレンズはカタログに見られる250mmf4.5とは違うタイプで、レンズ構成もカタログに見られる250mmf4.5とは違うようだ。
コーティングは真っ青で、フィルター径は67φmm。
大きく、ずっしり重い重厚なレンズで、なんとミランダ最大級のレンズ400mmf5.5より重く、重量は約1.5kgもある。
絞りリングのデザインはフジタ製造のミランダレンズのシリーズと共通で、プッシュボタンのついたプリセットである。
最近出たクラカメ専科 No64の記事では、このデザインのソリゴールは藤田光学では?となっている。
フジタではFujita66用に各種マウントが用意されており、フジタのレンズはTマウントの祖先のような交換式マウントで、35mmカメラ用の交換レンズも展開していた。
鏡筒には デザイン違いもあるようだ。

深いブルーのコーティング、フジタ・ブルー(fig-1)

02/06/07

1960?-SOLIGOR MIRANDA - 400mm f5.5 1st Type
Ultra telephoto lens 4 elements : focus from 27ft to infinity

400mm素晴らしいデザインのこのレンズはかなり重く、フードを含む全重量は約1.4kg。
重いけれど重量バランスがよく、前後のユニットの重量が同じくらいなっているので取り回しは悪くない。古いレンズで1959年にはカタログに載っており、価格表には1970/1(JAN)まで掲載されていたロングセラー・レンズである。輸出のみだったのか?、おそらくだが国内販売はされなかったようである。

レンズとフォーカシングバレルが2分割するタイプ(fig-3)で、付属の鞄に収納すると携行に便利な大きさになる。
マウントの手前にドロップイン式のNo6-size(36mm)のフィルターホルダーのポケットがある。
*残念ながらこの個体でフィルターは失われている、付属の鞄のフィルター用ポケットは残念ながら空っぽだった。
このドロップインフィルターが単品で見つかるなんて隕石に当たって死ぬくらいの確率で無理であろう。
レンズのコーティングは同じ「T」シリアルナンバーの50mmf2.8とよく似ている青系である。
製造はフジタではないだろうか?(と思われたが、この1st Typeのレンズは【TAIKA】(タムロンの輸出名)でも発見された。 Tナンバーは泰成光学工業株式会社の製品であると考えていいのかもしれない。)

e-bayでミランダを集めはじめた頃、「DR」ボディーに400mm5.5と言うセットが売られていた。「いつでもあるものなのだろう...」と思いその出品を見逃したのだが、実は滅多に出ないけっこう珍しいものだったようでそれ以来、数年間出品がなかったのである。

【Impressions】
この個体は黄変もしていないし透過性も良さそうであった。一眼レフのレンズは300mmを越えるともう別次元で、たとえ高速シャッターでもこのへんは手持ちでは限界かもしれない。
大きめの三脚に乗せて少し暗くなってから町灯りでボケ具合の収差を見ようとしたのだが盛大にブレました。このくらい長玉になると大きめの三脚でもあっというまにブレるのでノウハウや練習が必要なようです。
ブレていない写真は二コマのみで、撮ってみたのは 数キロ先のサンシャイン60だが...、
大きく写って驚いた(あたりまえか)。
400mmクラスのレンズはあまり馴染みがないので難儀した。絞りは開放だが、ほかの超望遠を知らないのでこの画質がいいのか悪いのかよく判らない。数キロ先の一つ一つ窓の中の様子も分かるくらいだから解像力はかなりあるように思った。

補足

MHSが資料を送ってくれたので書き加える。
それによると...製品の写真は1961年から掲載されたがミランダカメラ価格表では1959年から見つかるようだ。
「比較的 長生き...」と書いたがミランダカメラ価格表にはなんと1970/1まで掲載されているという。
「価格は11年間変わらず229.95ドルであった!!!」$ 229.95というのはミランダのレンズとしてはひときわ高価な部類になる(おそらく最高額)。
資料をメイルしてくれたメンバーは、このレンズを入手するのにやはり苦労したという。
ドイツの中古カメラ市で一度手にとってコウタヤメタ音頭(手にとって置いたり、また手に取ったり迷っている様が、さながら音頭を踊っているように見える、ということから)を踊ったらしいが、わたしと同じく「またいつでもあるよね...」と思って見逃したようである。

彼もそれっきり2度と見なかったというが、今回俄然ハッスルしたらしくあっという間に手に入れていた。
ミランダのようなカメラのレンズは探しているヒトには”お宝”も同然で血まなこだが、どうでもいい人には...
そうだ、どうでもいい人にはなんに見えるんでしょうか?

02/04/26

SOLIGOR MIRANDA - 400mm f5.5 2nd Type
このレンズは2ndタイプがある。MHSから「こんなものもある」と報告があり、まもなく現物も確認し捕獲した。
2ndタイプはT2マウント になっているが1stタイプと大きさはほぼ同じである。
シリアルナンバーが#Hのソリゴールミランダで鏡胴のデザインはリケノンに似る。

ヘリコイドリング、三脚座等の形状が少し変わり、ドロップインフィルターに互換性が無い以外はこれと言った差異は認められなかった。
重量も殊更変化は無いようであるが、軽量なタイプがあるとの報告が有る 。

500mm f6.3 レフレックスミランダ500
" This catadioptic long focal length lens of 500mm F6.3 is a marvel of the Japanese lens industry, lightweigth and available with MIRANDA or T-2 Interchangeable mount"
Illustration courtesy of Miranda volunteer of Japan-lux

最近、MHSから一枚のコピーが送られて来た。そのコピーは3年前にドイツのMHSが発見したという60年代末のドイツAICのセールスカタログであった。それにはマクロン、フォカベルにならんでこのレフレックスレンズが載っていたのである。「このレンズが存在したのかどうか?、また日本では販売されたのか?」という照会のための手紙だったのだが、残念ながらこのレフレックスレンズについてはいままで聞いた事も見た事もなく、そのコピーで初めて見たのだった。
このようなものほど連鎖反応のように現れるもので、このレンズも例にもれず、グッドタイミングで東京のカメラ店に出た。
このページは、そのそのものを購入されたレンズの所有者から画像とレポートを頂いたのものである。但しこれはニコンマウントだというのである。

おそらくヨーロッパではドイツAICのセールスカタログにはあったものの販売されなかったのか?それともごくごく少数しか入荷しなかったか?であろう。米国、日本ではインフォメーションされたかどうかも未だ分かっていないレアなレンズである。
プリセットタイプのソリゴールレンズはマウント交換出来るタイプで、これはT-2マウントである。
このレンズの画像はさっそくMHSに紹介した。
01/09/14

【Impressions】
らっくすさんによる作例である、いつもありがとうございます。「EOS用のTマウントを用意して、RTに着けて撮って来ました。フードを用意出来なかったせいも有りますがほとんど過大なフレアーが出て(ファインダーで判るが無理に撮った) 使い物になりません。設計上か、組み立て不良(分解されたとは 思わないが)か、判りませんがミラーレンズ特有の、穴に依る 物かもしれません(詳しくは、地底人のReyさんのHPに出ていま す。)
EOS−RT フジ ズームマスター800
シルエットの写真のみ、X2のNDフィルター使用。木の車輪(大砲)は、最短60フィート(18m強)で撮影 」by らっくす
* ミラーレンズは経年劣化が激しい場合が多いのでこれをもって評価としない方が良いと思う。

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01/11/11

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