ズノウ、プロミナー、ノリタなど、昭和を飾ったユニークなメーカーのレンズがミランダにOEMされていた
初期の製品にはシリアルナンバーにY、K、T、H、FCなどアルファベットが刻印されていたが、これは製造元の符丁、頭文字なのではないか?
これを裏付けた資料はまだ発見されていないと思うが、1960年のオートメックスの記事ではKナンバーのレンズがコーワ製造であると紹介されていたことから、Kはコーワの頭文字と考えられる。また、Tは【TAIKA】(タムロンの輸出名)でミランダの製品と同じものが発見された。
CONTENTS
Telephoto Lens■■■■■■望遠レンズ■■■■■■
Page-1 |Preset mount : Supream105mm f2.8 : 250mm f4.5 : 400mm f5.5: reflex 500mm f6.3
Page-2 |Preset mount : P.A.D series :85mm f1.8 : 105mm f2.8 : 135mm f3.5 : 135mm f2.8
Page-3 |Auto Miranda :105mm f2.8 : 135mm f3.5 : 135mm f2.8 : 180 mmf2.8 : 200mm f3.5 :300mm f5.6
Wideangle Lens■■■■■■広角レンズ■■■■■■
Auto Miranda :17mm f4 : 21mm f3.8 : 25mm f2.8 : 28mm f2.8 : 35mm f3.5 : 35mm f2.8 : Fisheye Adapter(soligor)
Zoom Lens■■■■■■ズームレンズ■■■■■■
Preset mount :zoom 105-175mm f5.6( preset) : zoom 90-140mm f2.8 :
Auto Miranda :zoom 80-200mm f3.5 : zoom 90-230mm
Macro Lens■■■■■■マクロレンズ ■■■■■■
55mm f3.5 macron : 52mm f2.8 MACRON(preset) :135mm f3.5 (short barel) : surpream 105mm f2.8 ( preset) : etc
● Pressure
Automatic Diaphragm lens
PADとは、造語だが1957年から採用のシャッターを押すことで絞り込みさせる機構を持ったミランダレンズのことを指す。
オートメックス、センソレックスの絞り連動アームと紛らわしい「サイド・アーム」や「サイド・プッシュ・タイプ」などなど、この機構をさす呼び方はいろいろあるようだが、名称の混乱を避けるためにも日本からもP.A.Dを統一言語として提唱しておきたい。
なお、当時の呼称は単に「(external automatic)automatic lens」、日本では「(外部連動方式) 自動絞りレンズ」であった。
● Tマウント バヨネットのT4とネジ込みのT2
T2のミランダバヨネット仕様は未確認だが、あったとする。
T-4のEE、ECマウントは未確認、無かったと思われる。
T2マウントはマウントとりつけ部分が42φでプラクチカ/ペンタックスと同じだが、ネジのピッチが違う。このためねじ込む事が出来ずPマウントとは互換しない。
■■■■■ automex(K)1960
- 13.5cm 2.8 - 13.5cm 3.5 - 10.5cm 2.8 - 8.5cm 1.8 - 5cm
1.9 - 3.5cm 2.8 - 2.8cm 2.8-
オートメックスのためのレンズは非常に興味深い。カタログ掲載はわずか2年ほど、「k」シリアルナンバーのシリーズで真鍮のヘリコイドの1950年代スタイルの外観、質感を持つコーワ製のレンズ群である。
自動絞りだが構造は非常にプリミティブで、華奢な連携部分は摩耗しやすい材質である。
オートメックス同様、数量は少ないはずだ。
■■■■■オートミランダ
(Eも含む)1963-1976
25mmf2.8というスペックのレンズはミランダ以外ではあまり見かけないが21mmは明らかにヤシカ系統である。T-4マウントのタイプも見られた。
17mmはノリタ製である。17mmとしては、世界初のミラーアップしないレトロフォーカスタイプレンズであった。
大半のミランダのレンズはミランダとは別にソリゴールのブランドでも売られ、何とも複雑な分類を強いられる。
後期には開放測光対応ではないが、開放値をボディーへ伝達するピンが付く。
■■■■■ EC Auto Miranda lens 1975
ECレンズは最終型である。開放測光に対応し、全体的に小型化されている。
生産は約二年間弱であるから多くないはずだ。EDというシリーズもあった。
【E、ECとの互換性について (((LABORECさんのレポート)))】
「 ミランダE(EC)レンズを オートセンソレックスEE、RE−2、EE−2以外のボディーに装着しますと最小絞りまで絞り込まれませんが故障ではありません、正常です。
【ミランダのレンズは1966年頃から内製化が進められていたようである】-2001/11/09 -
昭和38年より標準レンズの自社生産開始。
ミランダFに取り付けて販売開始(昭和39年10月)。
昭和44年 8月 祖師谷工場を開設 レンズなど生産。
昭和45年10月 レンズ研磨、組み立てなどの総合レンズ工場を長野県池田に開設。
初期のソリゴール を含め、ほとんどのミランダレンズは他社製品であった。だが、製造のコスト面からもレンズの自社製造はミランダの悲願であったと思われる。1960年から新工場により生産量が拡大し、1963年から始まったレンズ内製化実現でミランダはさらなる利益率向上が見込まれた、つまりミランダは儲かるようになったのである。だが、そのとたんに株式の買収がはじまり、あっさりとA.I.Cに飲み込まれることになったのだから油断も隙もあったものではない。
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