miraken.gif
↑ 07/04/13↑ 05/09/22↑06/09/11 Last up date 13/10/09
| Phoenix | Miranda T | Miranda A | Miranda B | Miranda S | Miranda C | Miranda D |

Early Miranda 初期の12角形ボディーのミランダ
ミランダT オリオン

■■■■  初期のミランダは、コンタックスのような12角型(Dodecagon)のボディー形状である。
ここでは12角型(Dodecagon)のボディーをもった Miranda TからMiranda D(初期型)を初期のミランダとする。

以下は初期のミランダに共通する外観の特徴である
1: ペンタカバーのMirandaの文字が小文字表記。
2:1軸2系統(スローダイアルが別体)のシャッター
3:ボディーに自動絞りの連動機構を持たない。
4:シリアルナンバーにはモデル名が並んで刻印される

初期ミランダのシリアルナンバーは比較的数字が分散せずにそろっており、ある程度シリアルナンバーでの追跡が可能と思われる。
いくつか初期タイプのシリアルナンバーについて述べているが、むろん、メーカー資料では無く、主にe-bayなどのオークション、カメラ店の店頭、コレクター(M.H.S and M.S.J)の地道なリサーチによるものである。
なかには非常に少量を示す数字があり、当時の生産状況が伺える。

カメラの画像をクリックすると本文へリンクする、ピンクの文字で書かれたモデルは輸出用、国内では売られなかった機種である。

Early Dodecagon Miranda

Early Miranda's characteristic and classifications. It was the single-lens reflex camera which used a pentagonalprism for the first time in Japan.
and it was one of the earliest system SLR. Some unique ideas are put at this camera. well, all miranda camera had a short filmdistance. Therefore it was able to utilize a lens in the world.
the early model pentaprism-cover was small letter notation .
Click!! model name or Illustration.Early Miranda's characteristic and classifications. 

PhonexPhoenix
1954.Sep : price -yen / Standard lens : Tesser 50mm f2.8, Crystar58mm f2?
Focalplane Shutter : B,1,2,4,8,15,30,60,125,250,500

オリオン精機が1954年(昭和29年)発表したペンタプリズム一眼レフで、ミランダのプロトタイプである。
フェニックスを開発した オリオン精機は荻原彰という航空機開発に携わった科学者が起こしたカメラメーカーである。
敗戦後、日本は占領政策のため航空機、ロケットなど先端技術のほとんどに禁止措置がとられていた。本来の仕事ができない研究者にとっては不遇の時代であったが幸いはあった、ミランダという美しい名前のカメラが生み出されたのである。
フェニックスの設計は初期ミランダのほとんどを手がけた大塚新太郎である。
大塚はカメラ雑誌にメカニカルな記事を寄稿するかたわら海軍で航空機開発に携わった。

return

Miranda TOrion Miranda T
T1
1955-8 Release. price -57000yen / zunow 50mm f1.9 Shutter : B,1,2,4,8,15,30,60,125,250,500
Standard lens : Zunow 50mm f1.9

T2
1957-10 Release. price -49400yen / Arco 50mmf2.4, Shutter : B,1,2,4,8,15,30,60,125,250,500 and 1000
Standard lens : Arco 50mm f2.4

Miranda Tは日本で最初に販売された国産フォーカルプレーンシャッター・ペンタプリズム一眼レフカメラの栄誉を持つカメラだ。当時はペンタレフという言い方が一般的。
ミラーショックが小さく、一眼レフである事忘れさせるシャッターフィーリング、なめらかな巻き上げの感触、シルキーな仕上げの美しさといい、まさに 一級品。
価格も高価で、価格からライカと接写セット一式とミランダを比較した記事があった。

Miranda C Miranda A / A2
1958.Apr : price -yen / Standard lens : Miranda 50mm f1.9, Soligor Miranda 50mm f1.9(PAD)
Focalplane Shutter : B,1,2,4,8,15,30,60,125,250,500(1000 to A-II)

Miranda Tの上位機種に位置するモデルで、フィルム巻き上げがレバー型、クランク巻き戻し仕様である。
シャッターボタンを押すと絞り連動する外部連動自動絞りレンズ(国産初)が付けられた。このレンズはエキザクタに同様な自動絞りがあるが、ミランダでは「エキサクタとは関係はなくオリジナルの機構」であると解説していた。
実際、ボタンを押し込むと徐々に絞られるタイプでありエキサクタとは異なる。
1/500のA1は少数で、1/1000タイプのA2 がポピュラーである。
国内販売されていない。

Miranda BMiranda B
1958.May : price 61.500-yen / Standard lens : Miranda 50mm f1.9, Soligor Miranda 50mm f1.9(PAD)
FocalplaneShutter : B,1,2,4,8,15,30,60,125,250,500,1000

ミランダの初のクイックリターン・ミラーのカメラで、外観はMiranda Aと同じだがメカニズム、内部構造はまったく異なりパテントの塊となっている。この時期のミランダは国内ではリコーが販売展開していた。荻原の人柄を見込んだ市村清(リコー初代社長)の肝いりだったという。
調整の良いBやCは、一眼レフという事が信じられないような静穏な作動音で、ミランダBにセルフタイマーを付けたものが輸出専用のMiranda Cである。
Miranda Bの販売は日本国内のみ。

Miranda SMiranda S / ST
1959.Mar : price-24,000-yen /
Standard lens :Soligor Miranda 50mm f2.8
Focalplane Shutter : B,,30,60,125,250,500,

このモデルはMiranda Tの廉価タイプである。ペンタプリズムとスロー・シャッターを省いて、安価なレンズとのセットで低価格化したモデルでウェストレベルファインダー仕様である。
標準レンズには新しくソリゴールミランダ50mmf2.8が登場した。
これもリコーで販売された。輸出もされている。

Miranda C
1959.Apr : price- only export-yen /
Standard lens :Prominar,Prominar Miranda 50mm f1.9, Soligor Miranda 50mm f1.9(PAD)
Focalplane Shutter : B,1,2,4,8,15,30,60,125,250,500,1000
.

Miranda Bのセルフタイマー付仕様である。
本機に搭載されたセルフタイマーは、任意に解除できるタイプで、ミランダでは世界初の機構である、と紹介されていた。田中長徳の本でもお馴染みの人気機種である。
輸出のみで国内販売されていない。

Miranda DMiranda D (early)
1960.Apr : price- only export-yen /
Standard lens :Soligor Miranda 50mm f2.8
Focalplane Shutter : B,1,2,4,8,15,30,60,125,250,500,

スペックダウンしたMiranda Bという位置づけだったが軍鑑部レイアウトは独自なデザインである。つまり全く新しいラインと考えても良いだろう。
メカニズムも異なり、オフセットされた巻き上げレバーが特徴的で小刻み巻き上げができる、
廉価版なのでMiranda Sと同じく1/500仕様で50mmf2.8のレンズが標準だがクイック・リターン、スロー・シャッター付きである。
最後の12角形モデルだったのだが、どういうわけか国内では発表すらされなかったようである、ミランダの謎の一つである。
輸出のみで国内販売されていない。


Copyright 1998 by Hiroki -Mirand i- Yamashita
All rights reserved.+ designed exclusively for MIRANDA enthusiasts.